家の残クレ~残価設定型住宅ローンとは?国の支援で注目される新制度と注意点
2026.01.09
国土交通省が支援を発表したことで、「残価設定型住宅ローン」が注目されています。
将来の住宅価値(残価)をあらかじめ差し引き、月々の返済額を抑えられる仕組み「いわゆる住宅の残クレ」として、SNSなどでも話題になっています。
住宅価格が上昇し、40年・50年といった超長期ローンまで登場する中、こうした新しい選択肢が生まれること自体は、時代の流れとして自然なことだと思います。
ただ一方で、制度としてはまだ始まったばかり。
個人的には、慎重に見極めていく必要がある仕組みではないかと感じています。
残価設定型住宅ローンは、当初の返済負担を抑えられる点が大きな特徴です。
確かに、今の家計を考えると魅力的に映る方も多いと思います。
しかし、家づくりで本当に大切なのは、60歳、65歳を過ぎて年金生活になったあとも、生活を破綻させずに暮らせるかどうかではないでしょうか。
◆想定している残価で本当に買い取ってもらえるのか
◆住み続ける場合、どこまで支払いが続くのか
◆メンテナンス状況によって条件が変わらないか
こうした点を理解せずに選んでしまうと、「月々は楽だったけれど、将来に不安が残った」という結果になる可能性もあります。
残価設定型住宅ローンは、もともと将来の住み替えを考えている方や、家を「所有」というより「利用」と捉えられる方には、選択肢のひとつになるのかもしれません。
一方で、そのときに思ったような金額で本当に買い取ってもらえるのかは、将来にならないと分かりません。
そう考えると、「それなら賃貸と何が違うのか?」と感じる方がいるのも自然なことだと思います。
残価設定型住宅ローンが良い・悪いという単純な話ではありません。
ただ、仕組みが少し複雑だからこそ、
◆条件はどうなっているのか
◆将来の選択肢は何が残るのか
◆自分たちの暮らし方に本当に合っているのか
ここをしっかり確認し、納得したうえで決めることが何より大切だと感じています。
私たちは、特定の制度を無理に勧めることよりも、それぞれのご家族が将来まで安心して暮らせる選択ができるよう、情報を整理してお伝えしていきたいと考えています。
家づくりは、目先の数字だけで判断するものではありません。
「家族の思いをアシストする」――そのために、これからも丁寧に向き合っていきたいと思います。
