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空き家になる前に考えておこう。相続した家を「売る・壊す・リノベ・建て替え」どう判断する?

2026.08.20

空き家になる前に考えておこう。相続した家を「売る・壊す・リノベ・建て替え」どう判断する?

こんにちは。アシストの笹倉です。

近年空き家が増え続けていることが社会問題になっています。

人口の多い団塊の世代の高齢化や、若者の人口の減少など、日本の現状を考えるとこうなっていくことは自然なことなのかもしれません。

自分に置き換えても、「親が住んでいる家を将来どうしようか」「実家を相続したが、自分は持ち家があり、住む予定はない」「古い家だけれど、リノベーションしたら子供世代が住むことができるかもしれない」「住む予定の人がいないし売った方がいいのかもしれないが、果たして売れるのか」

このような悩みが将来出てくる可能性はありますよね。

そして、どうするかは決められないから保留にしている人も多いでしょう。しかし現在日本でが相続した不動産を放置しないための制度が動き始めています。

全国の空き家は900万戸を超えている

総務省の「令和5年住宅・土地統計調査」によると、2023年時点の全国の空き家は900万2千戸です。

空き家率は13.8%で、過去最高となっています。

しかも1993年から2023年までの30年間で、空き家数はおよそ2倍に増えました。

なかでも注目したいのが、「賃貸用」「売却用」「別荘などの二次的住宅」を除いた空き家です。

この住宅は2023年時点で385万6千戸あり、2018年から約37万戸増加しています。

これは「誰も住んでいないけれど、売りにも出していない」「親が亡くなったあと、そのままになっている」「相続したけれど、どうすればいいかわからない」といった住宅が増えているということです。

 

なぜこれから空き家がさらに増えると考えられているのか

理由としては住宅を所有している世代の高齢化があります。

人数の多い団塊の世代の方は1947年(昭和22年)から1949年(昭和24年)に生まれた人たちです。2026年時点での年齢は76歳から79歳。施設に入ったり亡くなったりしてそれまで暮らしていた家が空き家になる。

そしてその子供世代の団塊ジュニア世代は51歳から55歳。すでに自分の家を持っている方が多いでしょう。

そうなると、実家に戻って住むという選択肢がとりにくくなりますよね。

また、実家が田舎で、子供世代が都会に住んでいるというパターンも多く、そういった場合は定期的に通って、雑草の手入れや換気、設備の確認など、管理するだけでもかなりの負担です。

空き家になった家をどう処分するにしても手間や費用がかかります。とりあえず今はこのままで。と考えていた家が、気が付くと何年も空き家のまま放置されているというパターンが非常に多く見られます。

 

「相続したけれど、使わない家」は放置できなくなっている

ところがこのようなパターンが多くみられるために、国も対策を行っています。

相続登記の申請義務化という言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

2024年4月1日から、不動産を相続した場合、相続によって取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請することが法律上の義務になりました。

正当な理由なく申請を怠った場合は、10万円以下の過料の対象となる可能性があります。

また、2024年4月1日より前に相続した不動産で、まだ相続登記をしていない場合も対象です。

こちらは2027年3月31日までに相続登記をする必要があります。

このような制度ができた背景には「所有者不明の土地」が増えてしまっているという問題があります。

相続しても登記簿が亡くなった方のままでいることが何代も続き、実際の所有者となると、相続人が法定相続分の持分での所有ということになるのでしょうが、何代もわたって放置されていたりすればもう、売却するにしても、全員の同意が必要となり、手続きは気の遠くなるような作業になってしまいます。そして行政が土地を利用したくても所有者もわからない。荒れ果てて崩れそうになっていても所有者に連絡もできない。

このような問題を減らすために相続登記の義務化がされたのです。

親が元気なうちはまだ先の話と思っていても、いつなんどきどんなことが急に起こるかはわかりません。

そのときどうするか考えておく意味は大きいのではないでしょうか。

 

自治体も「空き家をそのままにしない」方向へ

空き家問題は国だけではなく自治体による制度もできて、対策がされ始めています。

空き家をそのままにしていると課税されるという仕組みです。

京都市では、空き家や別荘、セカンドハウスなど、居住者のいない住宅を対象とする「非居住住宅利活用促進税」を導入。

課税開始は現在、2030年度を予定しています。

目的は、使われていない住宅の活用を促し、住宅供給や地域の活性化につなげることです。

さらに2026年7月には、大阪府寝屋川市で「空き家流通促進税」の条例が可決されました。

寝屋川市の場合は市全域を対象とする点が特徴で、早ければ2029年度からの課税を目指しています。

空き家を売却や賃貸などで市場に流通させ、新しく住みたい人の住宅として活用することが狙いです。

神戸市では今のところはそのような税金を導入するとは決まってはいませんが、空き家を放置して管理状態が悪く、自治体から「特定空家」や「管理不全空家」に指定されて「勧告」を受けると、住宅用地の特例が解除されて土地の固定資産税が最大6倍になることがあります。

また、今後空き家に関する課税の議論が行われないとも限りません。

全国的にも使われていない住宅をどうするかといった問題はこれまで以上に重要な政策課題となっていくことは避けられない流れでしょう。

 

空き家になりそうな家はどうしたらいい?

空き家のまま放置しておくのが良くないとなっても、「では実際どうしていくのか」判断していくのは難しいところです。

「とにかく売ればいい」と簡単に言えるものではなく、リノベーションすれば古いけど使える、というパターンばかりでもありません。

壊して新しくするというのが最適解とも限りません。

家にはそれぞれ違った条件があるからです。

築年数がかなり古い家でも、建物の状態が良く、構造的に再利用できるのであれば、リノベーションによって新しい住まいとして活用できる場合があります。

実際、中古住宅を買い取り、リフォームして再販売する事業は大きな市場になっています。

中古住宅再生を手掛けるカチタスでは、2026年3月期に9,804件の中古住宅を仕入れ、8,380件を販売しています。中古住宅を「壊すもの」ではなく、調査・リフォームによって再生する市場が成立していることが分かります。

一方で、建物の傷みが大きい場合は、リノベーションに多額の費用をかけるより、解体して土地として活用するほうが合理的なケースもあります。

さらに、建物だけを見れば問題がなくても、前面道路の状況や敷地の形状、建物の状況や工事費の概算など確認すると、判断が変わることもあります。

家が古いから壊そう、まだ住めそうだからリノベーションしよう、といった単純な判断で決められるものではないのです。

 

家の価値は「築何年」だけでははかれない

空き家の価値を考えるときに不動産の価格として考えると立地や市場価格などさまざまな要素がありますが、建築の視点から見ると

この建物は、これからどこまで使えるのか、という見方ができます。

「リノベーションする価値がある」「ここは補強が必要」「この部分まで直すと費用が大きくなる」「建て替えるならこの条件を確認しておくとよい」「建物を残すより土地として考えた方がいい」などの判断です。

空き家を売る、買う、リノベする、建て替えるにしても、その空き家の建物としての状況を理解してから判断することが大切です。

 

売るかどうか迷っている段階で相談してもいい

「まだ売ると決めたわけではないから不動産屋さんには相談しにくい」と思う人も多いでしょう。

でも別に売るという決断をしてからでないと相談できないというものではないんです。

まず「この家にはどんな可能性があるのか」ということを知ることが大事です。

・例えば親の家を相続した場合、「自分は住まないからリノベーションしてもしょうがない?」「リノベしたら賃貸に出せる?」「建物を壊して土地として売った方がいいのかな」

・中古住宅を購入する場合「この価格はほんとうに適正?」「購入後にリノベーション費用はどれくらい必要?」「この家はメンテナンスしながらでも老後までもつのか?」「建て替えるならどんな選択肢がある?」

こんな判断は不動産価格だけではなく建築の知識も必要になります。

 

アシストではこのような「家をどうするか迷っている方」に向けてベテラン建築士の桝見が、建築の視点から住宅を確認する相談を行っています。

これは単純に「いくらで売れます」という価格だけを見る査定ではありません。

その建物が

「まだ使えるのか」

「リノベーションする価値があるのか」

「費用がどれくらいかかりそうなのか」

建築の専門家として家そのものを見ながら一緒に選択肢を整理していきます。

売るかどうかまだ決めていなくても大丈夫。親の家をどうするか。すこし心にひっかかっていませんか?

また、最近の建築費の高騰のせいもあり、空き家となった中古住宅を買ってリノベしたいという方も増えています。

この家はリノベできるのか、どう変わるのか、どこまでの工事が必要なのか、費用は…そんな疑問にもお答えします。

 

家のこれからについて迷っている方はぜひ、アシストにご相談ください。

売ると決める前に。壊すと決める前に。購入を決める前に。

その家にどんな可能性が残っているのかを一緒に考えてみませんか?

 

 

 

 

 

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