複雑でやることがいっぱいの家づくり。でもお施主様にはそれぞれ仕事や家事・子育てなどやるべきことがたくさんあって、「家づくりのことだけをじっくりと考える!」なんてことがなかなかできませんよね。本日は、そうした時間に追われながらの家づくりで見落としがちな “とあること” についてお話ししたいと思います。
戸建住宅を持つ方の悩み
かれこれ 4 年程前のことになるでしょうか。当時住んでいたマンションのホールでエレベーター待ちをしていた時のこと。60 代後半くらいでしょうか … の男性が気さくに話しかけてきました。
曰く
最近まで一軒家に住んでたんですけどね、2 階までの上り下りがほんまにきつくて 2 階も全然使わへんし、そっちを売っぱらってこっちに越してきました〜
とのこと。
でも自分としては特に意外でも何でもなくて、こうした声はご高齢の方から良く聞かれるお悩みだったりするんです。
2 階を使えない最大の欠点
さて、ここで皆さんに質問ですが、 2 階を使えないことで出てくる最大のデメリットって何だと思いますか?寝室が使えないこと?スペースがもったいない?そうですね、確かにそうしたデメリットもあります。
でも、階段の上り下りがきつくなってくる年齢であれば、お子様が独立されていることも多いので、仮にご夫婦二人暮らしであれば、寝室を 1 階に移したり、そもそもそんなに生活スペースを必要としなかったり … ということで、何とか問題解消を図ることはできるかもしれません。
一番大きな問題になるのは2 階でしかできないことを作ってしまうこと。そう、つまりバルコニーでの物干し作業ができなることこそが一番のデメリットになるのです。
戸建てに住んで気づくこと
マイホームに初めて住まわれる方は、大抵の方が賃貸マンションから越して来られます。そうした方々が結構口にするのが「2 階建の戸建てに住んでみてはじめて洗濯物が本当に重いと感じた」とおっしゃいます。
もちろん、「そんなこと理解してるよ〜」と思われる方もいると思います。が、実際に洗濯物を 1 階の洗面室から 2 階のバルコニーに持って上がることが、どれ程足腰に負担をかけるかまでは想像ができなかったりします。
しかも、この問題の根深さは、若い内はまだなんとかなる … ということろにあります。「もう無理!」と悟ってしまうのは、ある程度歳をとってから。そして、そうなってからでは遅いんですね。
解決不能の洗濯物問題!?
では、どうやってこの洗濯物重すぎ!問題を解決すれば良いのでしょうか?
まず最初に思いつくのが、1 階の庭に干せば良いのでは?という案でしょうか。確かに合理的な案ですが、問題が全くないわけではありません。
例えば、2 階に干すよりも断然庭の方が入り込みやすいわけで、泥棒や人の目が気になってしまいます。また、物干台などは台風や暴風時に、飛んだり倒れたりしないようお家の中に仕舞うなどして、余計な手間暇をかけなければなりませんよね。
仮に洗濯物を干すのが女性の場合、庭とは言え、外に出るという意識が働いてしまって、わざわざ物干し作業の時は必ず化粧をする … なんてことになりませんか??もしそうだとすると、家事をするだけのはずが、ちょっとした外出準備の手間をかけることになってしまうわけです。
1 階の浴室や洗面室を使って物干しをする案はどうでしょうか?
やはりこちらの案も完璧ではありませんよね。室内干しは匂いや乾燥時間の長さが気になりますし、浴室乾燥機などを使えば今度は電気代やガス代がかかるというお金の悩みが出てきます。
そして、そもそも洗濯物の量が多い時に、全てを干すだけのスペースを確保できない場合がほとんどではないでしょうか。
どうすればこの問題は解決できるのでしょうか … ??
洗濯動線は最初から考えよう
すごくシンプルな答えになってしまいますが、この問題を解決する方法はたった一つ。お家づくりの最初から「後々、洗濯の重さは生活する上での悩みになってくるぞ」と意識してプランニングを始めとしたマイホームづくりを進めることです。
必ずしも 2 階で洗濯物を干すのが悪い、というわけではないのですが、他の場所で干すということも可能なのですから、そうした選択肢も含めて間取りを考えれば、自分たちにあった答えも見つかりやすくなります。
また、土地によってそのプランがはまる・はまらないがありますから、プランと土地探しを同時進行で探すことができればなおよし、ということになりますよね。
まとめ
いかがでしたか??
最後にお土地探しに触れたとおり、お家づくりは様々な要素が相互に影響を与えるものです。何か一つの要素だけを取り出して完璧を目指すのではなく、全体を俯瞰しながら進めるのがお家づくりを成功させるコツと言えますね。
弊社では、これまでお住まいだったマンションやアパートでの、不満・お悩みを解決するだけじゃなく、便利だったところも間取り設計に取り入れるように工夫しており、今回の「洗濯動線」のお話もそのうちの一つというわけです。
今回お話ししたようなことにもしご興味をお持ちいただけたなら、ぜひ一度弊社にお家づくりをご相談くださいませ。「なるほど!家づくりはこうして進めるのか!」とご納得いただけるはずです!